癌の不思議
直腸がんと肺がんの話
80歳くらいで、直腸がん、人工肛門設置ですね。と入院されてきた方がいたんですよ。
紹介で手術の為に入院されてきたのですが、その時点でいろいろ検査して結果が悪性だったので
手術前提で入院、でも、入院した病院でも必ずもう一度いろいろ検査するのですね。
その結果、なんと、良性。お年もお年なので手術はなし。となりました。
この方は、何人も何人も身寄りのない子供たちを育ててきた方でした。
入院中も、その子供たちが育ててもらったからと何人も付き添いをされておりました。
20代の肺がんの方、大事な血管に腫瘍が巻き込まれているので、手術はできない。
と。結果から言うとガン細胞が全部死滅して、手術をしとりきれたのですよ。
最初は何か月か抗ガン剤治療をされました。
抗がん剤って、ものすごく具合が悪くなるのですよ。
いいものも悪いものもすべての細胞をやっつけてしまうから。
それなのになぜ使うのかというと。元気になるのがいい細胞からだから。
癌の方が治るのが遅いのですね。
そのためその差を使ってやっつけていくのです。
でも、健康な体もやっつけられるので、食事もできなくなります。
徐々に体調がよくなったころに、次の治療が始まって
また、具合が悪くなるの繰り返し。
100%よくなる保証があったわけではないですよ。
それなのにその人は、調子のいいときに
その頃仕事中のナースに迷惑をかける
方がいらっしゃったのですが、
その人に、私と話しましょう。と声をかけ相手をしてくださったのです。
奇跡のような出来事だったので、覚えていたのですが、
お二人ともどんな状況でも誰かのためにと
働かれる方々だったのだろうなあ・・・。
そのご褒美だったのかなあ・・・
と思いました。
目に見えないことって大事なんだなあ
と思った出来事でした。